僕たちは咽び泣いていた。
こんな殺生なことがあるのかと。
北海道からはるばる盛岡までやってきたのだ。フェリー内でだってロクに寝てない。
寝れたとしてたって三時間なんだ。
だから、自分たちへのご褒美にと、栄養補給にと焼肉屋に入ったのだ。
店一番の売りの肉、一番高い国産のブランドや地域にも拘ったこと謳っているやつを頼んだ。
はっきりとした金額は覚えていないが、確か4500円だったと思う。
その結果がこれ。
僕たちはこれが運ばれたときにこう呟いた。
「あ、切手だ。」
写真ではもしかしたら悪くないように見えているかもしれない。
そう思ったならパセリのサイズを見てほしい。
僕たちはこの凍った切手を泣きながら平らげ、車内でボロクソ言いながら仙台を目指した。